ロマネスク建築について
西洋建築を教科書やテレビ、旅先などで目にする方もいらっしゃるかと思います。その説明の際に、「この建物はロマネスク建築で~」や「ゴシック建築」などの建築様式についての話が出ることがあるかと思います。
そんな時、「その建築様式を使った建物にはどんな建物があるの?」、あるいは「〇〇建築様式ってどんな特徴なんだっけ?」と思うことはないでしょうか?
建築様式の中でも、見分け方が難しい建築様式の1つに「ロマネスク建築(様式)」があります。
今回はロマネスク建築の特徴、また、その様式を使った代表的な建物につてい、お伝えしていこうと思います。
ロマネスク建築ってなに?
・ローマ時代の建築を真似た「ローマ風」建築のこと
・11~12世紀頃、ヨーロッパ各地で流行した建築スタイル
・素朴で、どっしりとした印象の建物が多い
ここがポイント!ロマネスク建築の基本的な特徴
半円アーチ
窓や入口、天井部に半円アーチが使われています。
中世ヨーロッパでは、人々の間で教会への巡礼が盛んになり、訪れた多くの人が教会に入れる大空間をつくるため、この構造が使われました。
小さい窓
石造りの壁や天井は重く、大きな窓をつくると荷重が支えられないため、小さな窓が設けられました。
それにより、教会内は薄暗い状態ですが、神秘的な雰囲気を持った空間が生まれました。
厚い壁
重い天井の荷重を支えるため、壁は厚い石造りとなっています。
この厚い壁は、不安定な情勢にあった中世ヨーロッパにおいて、外部から身を守るためのものでもありました。
写真:photoACピサ大聖堂内部
写真:photoサン・マルコ寺院
写真:photoシュパイヤー大聖堂
その他基本プラン
平面プラン
noco-office.com
内部展開プラン
noco-office.com
ロマネスク建築の広がり
ロマネスク建築(様式)は、西ローマ帝国滅亡後、フランク国王・カール大帝がローマ帝国の再興を目指しました。その一方で、修道士たちはキリスト教の教えにのっとり、俗世間と離れて、自給自足の生活を試みていきました。
その中で、その土地に合った材料や構法(建築方法)を使い、教会を中心とする様々な用途をもつ施設をつくり出していきました。
ヨーロッパ中に広がったロマネスク建築は、やがてその基本様式をもとに、地域ごとに異なった特徴をもつようになっていきます。
代表的なロマネスク建築
ピサ大聖堂本堂(イタリア)
教科書やテレビなどで見たこと、聞いたことがある方も多い「ピサの斜塔」のお隣にある聖堂で、ロマネスクの建築の代表的な建物です。
ピサの斜塔は、観光地として世界的に有名ですが、本来の主役は大聖堂なのです。1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。
写真:photoACピサ大聖堂
所在地
イタリア/トスカーナ州/ピサの「ドゥオモ広場」
ドゥオモ広場の構成
大聖堂・洗礼堂・鐘楼(斜塔)・墓所回廊の4つがドゥオモ広場内にあります。
見どころ
| 外観 | ・建物正面の上部を飾るようにリズミカルに立ち並ぶ柱 ・内部デザインと統一されたシマシマ模様の外壁 ・アーケード部の細かい彫刻と鮮やかな象がん細工 ・先端に植物を彫刻したコリント式柱頭(内部にも見られる) |
| 内観 | ・内陣のアプス部分につくられた、大きなキリストの黄金のモザイク画 ・黒と白の大理石を組み合わせたシマシマ模様の半円アーチ ・身廊上部の金箔が貼られた木造天井 ・ガリレオが「振り子の法則」を発見したというランプ |
ダラム大聖堂(イギリス)
映画『ハリー・ポッター』で、ホグワーツ魔法魔術学校として登場しました。
この聖堂は、ロマネスク建築の後に訪れるゴシック建築の先駆けとなる建物です。隣接するダラム城とともに、1986年にユネスコの世界遺産に登録されました。
写真:photoACダラム大聖堂
所在地
イギリス/ダラム州/ダラム
ダラム大聖堂の特色
ノルマンディー公の支配下時につくられたダラム大聖堂は、ロマネスク建築の要素を持つ一方で、細部にノルマン建築を思わせる装飾にジグザグ模様があります。
見どころ
| 内観 | ・半円アーチや柱と天井をつなぐ「リブ」にジグザグ模様が装飾されている ・主祭壇奥の「バラ窓」と入口上部の「トレーサリー」といわれるステンドグラス ・聖堂内部に光を取り込むためにつくられた「ランタン・タワー」 ・天井で交差する美しい「リブ」 |
まとめ
ロマネスク建築は、11~12世紀のヨーロッパで発展した「半円アーチ」「小さい窓」「厚い壁」を特徴とした建築です。
西洋建築を見るときには、参考にしていただければ嬉しいです。
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