ゴシック建築

【神秘の光と巨大な『ゴシック建築』の世界】特徴とその魅力を徹底解説!

ゴシック建築について

 ヨーロッパ旅行をすると、街中で天高くそびえ立つ巨大な教会を目にすることがあります。その中でも、圧倒的な存在感を放ち、天を突くような鋭い塔を持つ建物が「ゴシック建築」です。

教会に一歩足を踏み入れると、色鮮やかなステンドグラスの光が降り注ぎ、まるで天界に近づいたような神秘的な感覚になります。

 今回は、そんな神秘的な「ゴシック建築」について、特徴や見どころをお伝えしていこうと思います。

ゴシック建築ってなに?

・12~16世紀まで用いられた西洋の建築様式

・地域色豊かなロマネスク ⇔ 様式が統一されたゴシック

・「尖頭アーチ」「リブ・ヴォールト」「フライング・バットレス」が大事!

 

ここがポイント!ゴシック建築の3つの特徴

尖頭アーチ

 尖頭アーチは、ロマネスク建築で用いられた半円アーチの頂部を尖らせた、花の蕾のような形をしています。

 これにより、半円アーチの時には難しかった、間隔の異なる柱間でもアーチの高さをそろえることができるようになりました。

写真:photoAC

▲アミアン大聖堂

リブ・ヴォールト

 リブ・ヴォールトは、交差したアーチの面の端に沿ってつけられた「リブ」と呼ばれる縁取りのようなもので補強された石造りの天井です。「交差リブ・ヴォールト」とも言います。

写真:photoAC

▲サン・ドニ修道院聖堂

フライング・バットレス

 フライング・バットレスとは、日本語で「飛び梁」という意味です。 アーチが横に広がろうとする力(推力)を支えるため、建物の脇に立つ控え壁(バットレス)から斜めに側廊を飛び越えて身廊を支えています。

写真:photoAC

▲パリ・ノートルダム大聖堂

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▲ウェストミンスター寺院

その他(ステンドグラス、バラ窓)

 中世ヨーロッパでは、「光は神」という聖書の教えを表現するため、ロマネスク建築時代よりも、さらに教会を神聖な空間にするような技法が用いられていきました。

 その中で、窓の石桟(トレーサリー)を細くして、細かな装飾を施したり、色鮮やかなステンドグラスを使い、教会内に光を取り込みました。

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▲サント・シャペル

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▲パリ・ノートルダム大聖堂

ゴシック建築の展開

 ゴシック建築の始まりは、フランスのサン・ドニ修道院の改築にあたり、「尖頭アーチ」「リブ・ヴォールト」を使用したことからとされています。その後、この修道院やパリのあるイル・ド・フランス地方からヨーロッパ各地に建築様式が広まっていきました。

 12世紀、それまでのロマネスク建築よりも教会の神秘性を高めるための光や開放的な空間が求められるようになり、最盛期のゴシック建築まで、大きな教会が競うように建てられていきました。

 

代表的なゴシック建築

パリ・ノートルダム大聖堂(フランス)

 ローマ・カトリック教会の聖堂。

 『レ・ミゼラブル』を書いた小説家のヴィクトル・ユーゴ―は、この聖堂を舞台に『ノートルダム・ド・パリ』を書き、のちに、ディズニーによって長編アニメーション『ノートルダムの鐘』が作られました。

 「ノートルダム」は、フランス語で「我らが貴婦人」という意味で、「聖母マリア」のことを指します。

 2019年の大規模火災により尖塔などが焼失、パリ市民をはじめ世界に衝撃を与えました。その後、2024年に修復が完了し、現在は一般公開も再開されています。

所在地フランス/パリ/シテ島(セーヌ川の中州)
見どころ・入口上部の尖頭アーチにある繊細な彫刻

・身廊に向かって伸びる「THE フライング・バットレス」

・キリストの物語が描かれた青色の「バラ窓」

写真:photoAC
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ミラノ大聖堂(イタリア)

 カトリック教会の聖堂で、世界最大級のゴシック建築。ミラノのシンボルとなっています。

多くの芸術家や権力者の力により、500年の歳月をかけて完成しました。

聖堂の特徴である尖塔の数は135本あり、それぞれの尖塔の上には聖人が彫刻されています。

所在地イタリア/ロンバルディア州/ミラノ
見どころ・歴代彫刻家が生み出した聖堂を覆う聖人像や装飾

・細やかな装飾が施されたフライング・バットレス

・聖書や聖母マリアの物語を色鮮やかなステンドグラス・バラ窓で描く

・リブ・ヴォールトを飾る大胆な彫刻

・美術館のように並ぶ、多くの宗教画

・貝や花をモチーフにした大理石の床

写真:photoAC
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ウェストミンスター寺院(イギリス)

 イングランド国教会の教会。歴代の国王・王女の戴冠式や結婚式が行われた場所です。近年では、現国王・チャールズ3世の戴冠式やその王子・ウィリアムの結婚式も、この寺院で執り行われました。

 一方で、寺院には墓地の役割もあり、同じく歴代の国王・王女や政治家、著名人など、イギリスに貢献した多くの人が埋葬されています。

所在地イギリス/ロンドン/ウェストミンスター
見どころ

・空間ごとに多様に装飾されたリブ・ヴォールト                    (「レース」のようなレディチャペル、「六分ヴォールト」の無名戦士、「木」の枝下のようなチャプターハウスなど)

・中庭に面した荘厳な回廊

写真:photoAC
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まとめ

 ゴシック建築は、12~16世紀のヨーロッパで発展した「尖頭アーチ」「リブ・ヴォールト」「フライング・バットレス」を特徴とした建築です。

 代表的な建築には、パリ・ノートルダム大聖堂やミラノ大聖堂があります。

西洋建築を見るときには、参考にしていただければ、とても嬉しいです。

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